人物写真:小池幸人

小池 幸人

事業企画

マーケット変化を
ミクロ/マクロで捉え、
中長期の事業成長を見据え
新モデルを構築
組織を横断し、改革を推進

学生時代
小さな頃から「宇宙」に憧れを持ち、学生時代は学部で物理学、修士で地球惑星科学を専攻。
大学院生時代は「木星の大赤斑の長寿性解析」「将来の火星衛星探査ミッションでの使用を目指した装置の試作器開発」という2つのテーマを並行して研究。天文サークルの代表や、学習塾講師にも力を注いだ。
配属~8か月目
リクルートに入社後、人材開発室に配属。主に、インターンシップ設計・広報などのプロジェクトを幅広く担当。
9か月目~4年目(現在) ※2021年時点
1年目の1月から事業企画へ異動し、そこから一貫してHR領域のエージェント事業本部で事業推進・企画を担当。現在は大型プロジェクトのリーダーを務める。

入社動機

求めたのは、「自分の意思を大切に、仕組みから変革する事業づくりができる」環境。

「人・環境軸」と、「コト軸」という2つの理由があります。

「人・環境軸」という部分では、私は小さい頃から宇宙が好きで、将来は宇宙飛行士、ないしは宇宙開発に関わる仕事に携わりたいとずっと思っていたんです。そのような想いもあって、大学院では憧れていた火星探査の研究室に入りました。ただ、研究内容自体は面白かったものの、何か違和感のようなものも覚えはじめました。というのも、私が所属していた研究室は、予め決められたテーマの枠組みの中で研究に取り組むことが良しとされるような組織でした。そのため、「もっとこうあるべき」「もっとこうしたら面白くなるのに」といった自分の意思がなかなか研究に反映されない上に、その発信が歓迎されないような環境でした。 そこで私は「何をやるか」よりも、自分の意思を起点にアクションを起こすことが良しとされ、それを面白がってくれる環境の方が自分らしく楽しく働いていけるのかもしれないと思うようになりました。

「コト軸」という部分では、漠然と子供のころから関わりたいと思っていた宇宙産業に対して、改めて自分は「どういった形で関わっていきたいだろう?」と考えるようになりました。そもそも宇宙の仕事に憧れを持ちはじめたキッカケは、子供のころにテレビで観た、国際宇宙ステーションの中で宇宙飛行士がふわふわ浮きながら手を振っている姿でした。当時はそれが印象的で、とにかく心が躍る感じがしました。そこで、自分は「日本の宇宙産業が今よりも活気溢れ、わくわくする産業になるように貢献していきたい」と思うようになったんです。

それでは、自分はどんなキャリアを歩んでいくと、将来そのような動き方ができるのか。修士課程の延長である博士課程に進んだり、宇宙関連企業などで技術者になるという選択肢もありましたが、そのようなキャリアで自分が日本の宇宙産業の未来づくりに主体的に貢献していけるのかを、毎日の研究生活の中、一度立ち止まって考えてみることにしました。当時、日本の宇宙機器産業に携わっている従業員数を調べてみたのですが、なんと1万人を下回る人数しかおらず、日本の自動車産業就業人口の534万人と比較すると著しく少ないと感じてしまいました。それを考えると、「宇宙産業の中に自分が入り、従業員数が+1名増えたとしても、産業を変革できるようなインパクトは残せないじゃないか」と思ってしまったんです。だとしたら、分野は違ったとしても、産業構造そのものに課題意識を持ち、その変革に向けて一生懸命に取り組んでいる人が多く集まる組織に身を置いた方が学べることが多いのではないかと感じました。そのため就活では、自分の意思を基点に事業をつくっていくことが求められる環境を探し、最終的にはリクルートへの就職という道を選びました。

キャリアパス

経験も知識もなし。マイナスからのスタート。

入社してからのキャリアパスを説明すると、まず1年目に株式会社リクルートの人材開発室に配属され、8ヶ月目まで幅広いプロジェクトを経験。その後、人材(HR)領域のエージェント事業本部に移り、以来現在に至るまで事業推進・企画を担当しています。

最初は、修士の経験や研究思考をそのまま生かせる場所で働きたいという想いがあり、親和性が高そうな企画組織に希望を出していました。しかし、最初に配属された部署は、コミュニケーションが得意で人に働きかけていく力に強みを持っている同期が多い「人事」という環境でした。正直、「自分はこの環境で価値を発揮していけるのかな…」と当初は困惑しました。ただ、企画に携わったインターンシップなどで一生懸命に学生寄り添い、向き合う機会を重ねていくうちに、見違えるように成長している姿を目の当たりにする機会が増えていきました。その頃から、人のキャリアや成長に対して一生懸命向き合っていく職も、すごく責任とやりがいのある仕事だなと感じるようになっていました。

そんな最中、自分の働きぶりを見ていた上司が「こっちの方がもっと面白く輝けるんじゃないのか」と伝えてくれて、『リクルートエージェント』の事業企画職に異動することになりました。ただ、学生時代は研究一筋だったので、長期インターンシップなどでビジネスに関わった経験があるわけでもない。事業全体、マーケット、求職者側、企業側ついて理解を深めた上で、企画・業務改善をやってください」と上司から伝えられ、その時はじめて『リクルートエージェント』のビジネスモデルは、キャリアアドバイザー(以下、CA)やクライアント側の営業の方(リクルーティングアドバイザー)がいて成り立っているんだとか、それぐらい初歩のところからひとつずつ覚えていきました。企画組織には現場で経験を積んできた方も多く在籍していたため、当たり前のレベルが非常に高く、圧倒的にマイナスからのスタートだったというのが実感です。

人物写真:小池幸人

現在の仕事内容

顧客の声を起点に事業の最重要テーマを生み出す。

HR領域の事業企画職の中でも私が所属していた組織は、『リクルートエージェント』が創業以来のビジネスモデルで連続的にいかにグロースしていくかを考える役割というよりも、中長期先を見据えた、事業の非連続な成長のあり方を模索し推進していく役割を担っています。私が異動したタイミングでは、今までの事業ではサービスを届けられていなかった求職者に対して、どうしたらそれが提供できるかという新しい検証モデルが立ち上がったばかりの時期でした。当時はモデルが最低限機能するための「大枠」しかありませんでしたが、私はそこで一貫してn=1の顧客の声を起点にモデル改善の検討を進め、これまでにいくつものプロジェクトの企画検討・推進を行ってきました。最近では、水面下で行ってきたこの検証モデルを世の中に対して明確に説明し、世の中の求職者が自分に合ったサポートを受けられるようなサービスに切り替えていくべきだと経営陣へ提言。結果的に、違和感を起点に自分が立ち上げたプロジェクトによって、『リクルートエージェント』が今後中長期で成長していくための「最重要テーマ」がプロダクト企画・事業企画の組織を跨いで設定されることになりました。これが私の事業企画での約3年間のキャリアとなっています。

新モデル立ち上げの背景をご説明すると、事業の創業当初である1977年頃は、 「転職をする」という行為は人には言いづらいことで、比較的クローズドな環境の中で行われることが大半でした。なので、リクルートとしても、求職者がCAとの面談に応募して、転職先にご入社するまでを伴走していくという仕組みをつくっていました。しかし、現在は2回、3回転職するのが当たり前の世の中となり、インターネットを見るだけでたくさんの情報に触れることができる環境です。そういった「CAによる手厚いサポートを必要とせず、自分のペースで転職活動をしたい求職者」からは、そもそも『リクルートエージェント』を選んでいただけていないのでは?という、従来からの事業モデルに対する課題感が浮き彫りになったことがキッカケで、上記の新モデルを検証する組織が約3年半前に立上げりました。

職種ならではのおもしろさ

自ら立ち上げたプロジェクトは、責任を持ってやりきる。

1つ目は「ちゃんとカスタマーの声やニーズに基づいて企画することがよしとされていること」。たまたま上記の新モデルを使ってくれていた高校の友人がいて、彼から「お前ってリクルートエージェントの企画してるんでしょ。あのマイページって使いづらくない?」と伝えられたことがあったんです。

当時の私の業務は、事業企画の組織やその中の自分の役割にそった業務内容が中心でした。ただ、彼からそう指摘され、顧客体験全体にしっかり目を向けられていないということを気づかされ、自分の視座の低さを悔しく思いました。そういうこともあり、「役割にとらわれずに、サービスを使ってくれる人、使ってもらいたい人に対してしっかりと価値を返したい」という思いがあったから、上記の取り組みを推進しきることができたんだと思います。

2つ目は、「経験年数によらず、筋の良い起案ができれば経営陣からも大きな期待がかかり、そこから大きな変革を起こせる」こと。筋のいい起案とは、「ロマンとそろばんの両輪」が回っていることが大事だと私は思っています。

課題見つける段階ではどちらから検討をはじめても良いとは思っているんですが、今まで推進してきたプロジェクトに関しても、「想いだけでなく事実に基づき大きな白地を捉えにいき、あるべき姿を描く」ということを意識しています。そのため、「既存モデルへの影響が生まれても、長らく検証してきた新モデルを明確に世の中に説明していくべき」と経営陣に提言した際も、「目先の売り上げ減も仕方がない。『リクルートエージェント』が今後非連続な成長遂げるための投資だと思って、あなたの施策に懸ける」と期待をかけてもらい、そのプロジェクトリーダーとして推進と実行の役割を任せてもらうことができています。

人物写真:小池幸人

リクルートらしい機会

小さな仕事でも自分なりに背伸びをして挑み続け、事業の将来を創る大役を掴んだ

歴史ある担当事業をスピード感もって変革させていくためのプロジェクトが始まり、私は入社5年目からその事業企画のリーダーという役割に挑んでいます。日々関わる関係者が50人を越え、協働組織も多数。事業のトップを務める役員と関わる機会も多く、事業の未来を左右するプロジェクトです。この挑戦に手が届いたのは、これまでどんな小さなプロジェクトでも私なりに期待以上の成果を出そうと背伸びをしてきたからだと思っています。また、そんな日々の努力を見ていてくれた上司やリクルートの風土のおかげだと思っています。

私は『リクルートエージェント』の事業企画に異動して以来、誰も答えが分からない問いに対し、逃げずに向き合い続けることを大切にしてきました。自分の実力以上のお題にも、周囲を巻き込み、知恵やスキルを借りながら仲間とともに高い壁に挑んできました。今の仕事にアサインされる際、上司はそうした私のスタンスを評価してくれた上で、「これはあなたにしかできない仕事だよ」と期待の言葉をかけて任せてくれました。だからこそ今回も「自分がやらなきゃ誰がやるんだ」という気概を持ってチャレンジしています。

今の役割において、私が背伸びをしながらも日々意識し行動していることは、メンバーの自律・自走を引き出すマネジメントです。スピード感もって推進することが求められているのなかで、全ての判断を私がしていてはプロジェクトの歩みは遅くなってしまいます。プロジェクトメンバー全員の目線を揃え、同じ目的に向かって進んでいる状態をいかにつくるか。責任は自分が負う覚悟でメンバーを信じて任せられるか。つい口や手を出したくなってしまうのですが、それではメンバー個人が持つ本来の力が発揮できません。具体施策の推進はメンバーに期待し、自身は抽象度の高いテーマの検討に時間を割くことで、プロジェクト全体のアウトプットが最大化するような体制づくりを心掛けています。

機会を得るための「マイルール」

疑問や違和感をそのままにせず、声を上げる。

私が入社以来意識してきたことは、自分の中の疑問や違和感を大事にすることです。「この業務はなぜこの手順でやるのだろう」「ユーザーが日々利用するページの、この部分が使いづらそうだな」など、もやもやしたときはそのままにせず、組織をまたいで担当者に直接問い合わせています。その道のプロではない私個人の意見なので、多くの場合は“お門違い”な意見なのかもしれません。しかし、それでも私なりに感じた疑問や、そうした方がクライアントやユーザーにとって良いだろうと感じたことは、発信してみる。すると、たまに「その問題に気づいていなかった」「客観的な意見をありがとう」と改善のきっかけになることもありました。

それを繰り返すうちに、「事業企画の枠を飛び越えてプロジェクト改革に挑戦してみたら?」と新たな仕事に挑戦する機会に繋がることも増えてきました。私としては、あくまでもより良いユーザー体験になればとの想いで伝えたことだったのですが、事業企画の立場を越えて商品開発の組織と兼務をする機会をいただいたことも。そのような経験のなかで職種・組織の役割を越えて多様な視点を身につけたことが、今のリーダーの役割にも結び付いていると思います。

また、HR領域に閉じずリクルート全社に広くアンテナを張って情報を取りに行くことも、私の機会のつくり方。自身のプロジェクトを正しい方向に最短で進めていくためにはどうするべきかを常に考え、そのヒントとなり得る情報は、社内報など各所から発信される情報を収集しています。プロジェクトに役立ちそうな取り組みがあれば担当者に声を掛けて話を聞くようにしています。一見すると全く異なる領域のものでも、応用次第で自領域に新しい価値をもたらすかもしれないし、普段の業務では関わらない人と話すことは自領域の業務を見つめ直すヒントにもなるはず。社内を見渡せばいろんな機会が眠っており、どう活かすかは自分次第なところもリクルートらしさだと思います。

今後のビジョン

問題解決のプロフェッショナルになるために。

2021年からは兼業をはじめました。兼業先は宇宙ビジネスのスタートアップなのですが、代表が元リクルート社員で、メンバーは基本的に本業が別にあり、業務委託やプロボノで活動している組織です。私はそのチームにビジネス検討のリーダーとしてジョインしており、衛星データを活用して日々の生活がもっと便利にならないか、国内のさまざまな領域における既存事業の生産性や意思決定の速さ・精度を高めていく仕組みをつくれないかということを日々考えています。この組織では、協働するメンバーの価値観やバックグラウンドもリクルートとは大きく違いますし、組織の規模やフェーズも全く異なります。なので、良くも悪くも普段の仕事の当たり前が通用しないことがあり、それが自分の仕事のスタンスを見つめ直す良い機会になっている感覚があります。

将来のキャリアについては、正直まだ決まっていないです。入社したての頃は、課題を見定めて、まずは目の前の問題解決を確実にしていける人になりたいと思っていましたが、最近では兼業に加え、新規事業立案コンテスト『Ring』でHR領域以外の課題解決にチャレンジしてみるなど、リクルートの事業企画職で身に着けてきた、「多くのステークホルダーを巻き込みながら、大きな課題の解決に向けてプロジェクトを推進していく力」が、再現性高く他の場所でも通用していくのかを、さまざまな挑戦の中で確かめ始めたフェーズです。とは言っても、正直打ち込めば打ち込むほど、自分の至らなさが突きつけられる場面ばかりです。なのでこれからも、きちんと一つひとつ真剣に向き合っていく中で、世の中から本当に必要とされるような価値や新しい企画・事業をつくっていける人になりたいと思っています。
その意味で、リクルートという会社は、難しいことをやりきるとまた新たな難しいお題に取り組む機会があり、それに答え続けることで自分の成長や世界の広がりを実感していける組織。今後事業を作っていく上で、自身の強みとなっていくであろう経験を積むことができている手ごたえもあり、もう一段自分の夢を実現するために鍛えていきたいですね。

リクルート流「週休“約”3日制」の過ごし方

夫婦揃ってサウナ好きなので、休みを活用して遠方の人気な施設を訪れるサウナ旅行をよくしています。
自由に・柔軟に有給休暇を取得できるので、休日だとなかなか行けない人気スポットに混雑を避けて訪れられるのがありがたいです。

MY FAVORITE:

ラーメンの写真です。

学生時代から通う、
辛みそラーメン

ラーメンの写真です。

学生時代、研究室近くにあったラーメン屋さんのメニュー。いまでも仕事がしんどくなると一人で食べに行って、初心を思い出し、気持ちを奮い立たせています。

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