• 役員

未来の当たり前をつくりにいく。
「幸せづくり」で
社会の課題解決に挑戦。

櫻井 康平
株式会社リクルートマーケティングパートナーズ
ネットビジネス本部
プロダクトマーケティング担当
執行役員
2006年リクルート新卒入社

何をすれば成長するかなんて、初めは誰にもわからない。
だから、なんでもやる。

現在の業務内容を教えてください。

1つ目はリクルートマーケティングパートナーズの中で、「ゼクシィ」「カーセンサー」「スタディサプリ」のオンラインプロモーション・マスプロモーション・UXデザイン等のマーケティング責任者をしています。与えられているミッションはWebサイトを通じて、カスタマー提供価値を最大化することです。ブランディングを含む集客、UXデザイン、Webサイトのコンテンツのディレクションと、以上3つの機能を、3つの媒体で行っています。さらにもう1つ、こちらは新規事業なのですが、「ゼクシィ恋結び・縁結び」という男女との出会いの場を提供し、サポートするサービスを運営しています。マーケティング担当は約80名。「ゼクシィ恋結び・縁結び」のネットサービスはエンジニアを含めると20〜30名の組織です。

現在、執行役員ですが、これまでの経歴を簡単に教えてください。

2006年入社ですから、もう11年くらい経ちます。グループ内での役割変更も含め、とにかくたくさんの職種を経験していますね。入社当初は、「ココカラダ」という医療情報検索サイトの新規営業を4カ月間経験しました。その後、事業企画では、事業の計数のモニタリングをする部署に配属になりました。さらに、営業が商品を売る際の支援をし、売り方を考えて推進する商品企画の部署へ。また、クライアントウェブといって、クライアントがWebサイトに自社の情報を入稿するためのUIエンハンスも担当しました。そして、現職がマーケティングです。

異動が多かったことで良かった点はありますか?

プロジェクトをマネジメントする際も、あらゆる視点に立って物事が見られる点です。想像ではなく、自分の経験を振り返って、「ああ、ここにはこういうマイルストーンがあったな」と、プロジェクトを設計することができます。とにかく経験になることは、なんでもやりたいと、人がいなければ「僕がやります」と手を上げました。何をやれば成長できるかなんて最初はわかりませんし、仕事を選ぶほどの見立て力もありませんでしたからね。

仕事にたいするポリシーや哲学があれば教えてください。

特にありませんが、強いて言えば、仕事を選ばず何でもやることがポリシーですね。でも、目の前のことに一生懸命というのは、過去から現在を通じて変わりません。未来の自分像を描いていて、そこに向かっていくよりは、目の前のことを一生懸命やったところで見えてくる、新たな課題にさらに立ち向かうタイプです。昔の上司が、よく仕事を山登りに例えていたのですが、山のふもとで見る景色と、登った後に見える山頂の景色や視界は全然違うから、やりたいこととか見える世界っていうのも全然変わってくるみたいな話がありました。なので、自分で何か選ぶというよりは、まずやってみて経験した上で、見える世界が変わっていったらいいなぐらいに思っています。

櫻井さんは、もう山頂に近いところですか?

いや、全然ですよ。全然。世の中には本当にすごい人がいますし。ときには新卒1年目の社員からも学びます。そういう意味では、常に吸収していこう、盗んでいこうと思っていますね。きっと自分は一生満足しないんだろうな。

リクルートに入社したきっかけはなんですか?

大学のゼミの研究テーマが、非接触型情報端末(RFID)という、Suicaなどで使われる技術を社会に活かすといったものだったのですが、ゼミでの発表だけでは物足りず、構想したサービスを世の中に出したかったため、リクルートの採用セミナーに潜り込み、そこにいた人事に構想したサービスの話をしたところ、当時の経営企画の人をいきなり紹介してくれたんです。本社の一番上にある役員室のようなところでプレゼンの機会がもらえたんですね。そのとき、「リクルートって能動的にアクションする人に対してはすごくポジティブなリアクションをしてくれるんだなあ、この会社で働くと面白そうだな」と思ったのが入社のきっかけでした。

意思をもって働きかければ、相応の打席が必ずある。

10年以上リクルートにいて、この会社の良さはどんなところにあると思いますか?

ボトムアップの文化です。学生でも、入社1年目でも、意志を持って働きかければ、それ相応の打席をくれる。たとえそこで失敗しても、もちろん次の打席を与えます。これは自分自身の体験談なのですが、2年目の頃、自分の行き過ぎた思い込みから、年長の営業マネージャーたちと意見が食い違い、炎上というところまでいってしまったことがあるんです。そんな時も、上司は僕をはずすことなく、今度は打ち方のコツを伝授したうえで、もう一度行ってこいと次の打席を与えてくれました。そういった経験は、自分が上に立った今も役に立っています。やはり、素振りを繰り返すよりは、実際に打席に立って生のボールを受けた方がヒットの確率は上がる。打席でバットを振った回数だけ人は成長するのだと思っていますし、その打席の用意というのは、上司の役割でもあるんですね。

櫻井さんは「0→1」「1→100」のどちらだと思いますか?

実績から言うと「1→100」ですね。僕自身は、どうせやるのなら、0を1にするだけではなく、責任持って100までやり遂げたい。そうすることで、本当の意味で社会に価値を返していきたいと思うんです。実際、既存のサービスを手がける場合でも、そこに何かしら今までにない新しい価値を生み出して提供していますから、これはもう改善とはいえ、イノベーション。確実に「1→100」の中に「0→1」という起業家精神の要素が内包されていると思うんです。もう本当に声を大にして言いますが、ウチの部には「1→100」と思われていても、確実に「0→1」のマインドを持った人が集まっています。

「0→1」の事業の中ですごいと思われた事例はありますか?

「スタディサプリ」はすごいと思いますね。日本のシステムの中でも、教育は変革を起こしにくい領域なのですが、それをステークホルダーに納得してもらったうえで、一緒に推進するというのは大変なことだったと思います。これを推進したのは、弊社の社長でもある山口文洋なのですが。この事業は確かにロマン(「0→1」)とそろばん(「1→100」)の両方を内包していました。社会貢献としても、また事業性という部分でも将来が楽しみなサービスであると思います。

マネジメント側となった今でも、やはりプレーヤーとして動きたいという思いはありますか?

本当に僕にしかできないことがあれば、自分でやります。でも、僕と思想が一緒で、かつスキル・スタンスのあるメンバーがいるのであれば、誰がやってもいい。そういう人が周りに多ければ多いほど自分のやりたいことも早く実現できますからね。何が何でも自分自身が手掛けたいという拘りはありません。それもこれも、メンバーを信頼しているからこそ。そういう意味では、彼らを管理しているというよりは仲間という意識が強いんです。

オンラインの出会いが
当たり前。
そんな未来をつくりたい。

リクルートの中でご自身の変化につながったエピソードはありますか?

「ゼクシィ」のアプリをリニューアルした時は勉強になりましたね。それまでは検索主導のアプリだったのですが、そこに新たな価値を加え、本当の意味で花嫁と共に歩む、伴走型のアプリに変更したんです。花嫁さんって、ドレスや式場選びといった「比較検討フェーズ」の前に、「学習・夢見るフェーズ」「軸形成フェーズ」があるんですね。そこに着目し、これまでの、開けたらすぐに検索画面という対応をやめ、ウエディングのイメージが膨らむ素敵な写真とともに、ビックデータを使った最適情報を提供しました。あとは、当日までのタスクをリスト化した段取り機能をつけたり、ドレスの画像がたくさん見られる機能も彼女たちのニーズに適応させました。この構想の元になったのが、16人の花嫁さんのリサーチです。彼女たちに2週間付き添って観察させていただいて得た1次情報は、Webサイトやリサーチ会社から仕入れた2次、3次情報とは、気づけることの大きさが違いました。クライアントのところにも行かず、机の上だけでやっていてはいいサービスが作れないのと同じですね。さきほどお話した営業マネージャーとの食い違いの件も、やはり僕が机の上だけで企画を立てていたために起こったんです。自分の足と手と頭を使って得た一次情報の重要性を改めて痛感できたのは、自分の中の大きな変化でしたね。

世の中に対して貢献、または変化を与えているという仕事はありますか?

今、「ゼクシィ恋結び、縁結び」というオンライン婚活サービスを手がけているのですが、僕の友人が、このサービスを通して彼女ができたんです。目の前でニコニコしながらお礼を言われたときは、本当に嬉しかったですね。その後も、「紆余曲折ありながらも付き合って1年を迎えました」なんてお手紙をいただいて。さきほどの一次情報ではありませんが、データ上の数字の大小より、こういったユーザーの小さい幸せを目の当たりにすることが嬉しいし、一方で、大きな規模でチャレンジができるのでダイナミズムを感じます。
例えば、看護師さんは夜勤が多く出会いの機会がすごく少ないのだそうです。ほかにも、保育士さんや離島に暮らす人、海外駐在員など、さまざまな事情で出会いの機会が少ない人がいらっしゃいます。
いまの男性の生涯未婚率(50歳になった時点で一度も結婚をしたことがない人の割合)が25%(4人に1人は未婚)という点、そして交際相手のいない未婚者の半数以上は交際を望んでいるという点でも、このサービスは社会の課題解決に貢献していると思います。でも、こういう数字よりは、やはり困っているカスタマーを目の前にしたほうが心は震えます。現在、結婚のきっかけが婚活サービスである人の比率は約8%。社内で「未来の当たり前をつくりにいく」というフレーズをよく使うのですが、まさにオンラインでの出会いをいつか当たり前にしたい、そうすることで社会課題に対峙してきたい、と思っています。

他のアプリとの差別化でこだわったことなどはありますか?

やはりリクルートの「ゼクシィ」ブランドでやっているところは大きいと思います。実際に登録している女の子の話を聞くと、「ゼクシィだから安心して登録しました」といった意見も多い。
自分たちが保有しているアセットと資金力を最大限活用しながら、社会の課題解決に挑む、そんな気持ちです。

リクルートに入る前の自分に投げ掛けたいメッセージはありますか。またどんな人と一緒に働きたいですか?

当時の自分には、まず想像以上に打席はたくさんあるよ、って言ってあげたい。そして、偏りなく、いろいろな個性の人に来てもらいたいと思いますね。僕自身もそこから刺激を受けたいし、何か盗んでやろうかなとも思っています。でも、受け身では駄目です。環境が何かを変えてくれると思っているような人は、なかなか難しいと思います。

PROFILE

櫻井 康平(さくらい こうへい)

Webマーケティング
2006年リクルート新卒入社
自動車事業本部にて、事業企画・営業推進・商品企画・集客・UXデザイン・運用など幅広く担当。 2014年よりネットビジネス本部にて、自動車・進学・ブライダルのマーケティングと商品企画も担当。2015年4月より現職。婚活サービス「ゼクシィ恋結び・縁結び」の立ち上げを担当。